SNS時代の炎上は、企業の「他人事」ではない
かつてはタレントのスキャンダルや著名人の不祥事が話題になっても、企業は距離を置いていれば済んでいました。
しかし、いまやSNSの拡散力は想像以上。とくにインフルエンサーが関与する炎上では、関係した企業名が一瞬で巻き込まれるリスクがあります。
企業アカウントでのタイアップ投稿や、インフルエンサーによる商品の紹介。
どんなに良かれと思ってPRを行っていても、その当人が炎上すれば、「関係企業」も一緒に批判される空気が生まれやすいのです。
巻き込まれ型炎上の典型パターンとは?
企業が直接問題を起こしていなくても、以下のような流れで“炎上の余波”が広がります。
- インフルエンサーが差別的・攻撃的な発言や行動で炎上
- SNSユーザーが過去の企業タイアップや広告案件を掘り返す
- 「この人を起用していた会社もどうなの?」と企業名が検索され始める
- 「企業名+やばい」「企業名+関係してる」などのサジェストが出現
- サジェスト汚染により、企業の信頼が低下する
つまり、企業名が直接非難されていなくても、“検索”という行動を通じて風評が広がってしまうのです。

特に注意すべきは検索候補(サジェスト)の変化
炎上後、多くのユーザーがそのインフルエンサーの名前と一緒に企業名を検索するようになると、検索エンジンはそれを“関連性が高い”と判断します。
その結果、
- 企業名+炎上
- 企業名+やばい
- 企業名+ステマ
- 企業名+黒い噂
といったワードがサジェストに出現するようになります。
これが「検索汚染」の始まりです。
こうしたワードは一度出てしまうと、さらに他の人のクリックによって表示が定着し、長期間にわたって企業の印象を悪化させる要因になります。
対策①:炎上が発覚したら、即時モニタリングを開始
万が一、関係するインフルエンサーが炎上したら、まずすべきは関連ワードの検索監視(モニタリング)です。
- 企業名+インフルエンサー名
- 企業名+炎上・やばい・黒い・評判など
- 商品名+詐欺・嘘・効果なし など
SNSだけでなく、GoogleやYahoo!のサジェスト候補、検索結果もあわせてチェックしましょう。
この段階で異変が見られた場合、すぐに社内共有し、対処の方向性を検討します。
対策②:誤解が広がる前に「事実」を整備する
実際に関与がない、あるいは炎上と距離を置いている場合は、事実を整理して外部に伝える姿勢が大切です。
- 公式サイトやプレスリリースで説明を出す
- よくある誤解に対するFAQを用意する
- 企業のポリシーや姿勢をSNSで簡潔に伝える
中立的かつ冷静な対応が、感情的な批判を落ち着かせる効果があります。
逆に、完全に沈黙してしまうと「やましいことがあるのでは?」と疑念を招く可能性もあるため注意が必要です。
対策③:サジェスト対策を含めた検索ブランディングを実施
一番の長期的リスクは、検索候補にネガティブワードが定着してしまうことです。
こうなる前に、サジェスト対策を中心とした「検索ブランディング」の実施が有効です。
ドットシンクでは、
- ネガティブサジェストの早期除去
- 関連検索ワードのポジティブ化
- 検索結果における情報設計
- SNSやコンテンツと連動した検索対策
といった多角的な施策を通じて、炎上後の企業イメージ悪化を食い止める支援を行っています。
「検索される前提」で、リスクマネジメントを設計する時代
もはや「知らなかった」「たまたま関係していた」では済まされない時代です。
企業が誰とコラボし、どのように見られているかは、すべて検索で確認されます。
その中で重要なのは、「検索される前提でブランドを守る」意識を持つこと。
インフルエンサーの活用は、企業PRにおいて非常に有効な手段です。
だからこそ、万が一の炎上時に備えた検索リスク対策を、事前に設計しておくことが信頼を守る鍵になります。
企業名に負のイメージが結びつく前に、早めのチェックと対処をおすすめします。
ドットシンクでは、こうした巻き込み型炎上に対応する検索戦略のご相談も無料で承っています。
まずは現状の診断から、お気軽にお問い合わせください。


