SNSや口コミサイト、掲示板など、情報が瞬時に拡散する現代。企業にとって、たった一つの投稿がブランドイメージを大きく損なうこともあります。
本記事では、企業のWeb担当者が押さえておくべき「ネット炎上・風評被害・悪口」からの自衛手段について、わかりやすく解説します。
それ、うちにも起こるかもしれない――ネット炎上・風評被害のリアル
「○○というクレームがSNSで拡散されてしまった…」
「Googleの検索結果に、心当たりのない誹謗中傷サイトが表示されている…」
「社員の発言が切り取られ、掲示板で拡散されている…」
こうしたトラブル、他人事ではありません。多くの企業が、炎上や悪質な書き込みによって信頼や売上にダメージを受けています。特にWeb担当者の方は、火種をいち早く察知し、正しく対応する責任を担っています。
企業を守るためにWeb担当者が今すぐできる5つの対策
1. 日頃のモニタリング体制を整える
- GoogleアラートやSNS監視ツールを活用し、社名・商品名・代表者名などを定期的にチェックしましょう。
- 掲示板や口コミサイト(5ch、爆サイ、Googleレビューなど)も定期的に確認することが重要です。
2. 「サジェスト汚染」への対応
- GoogleやYahoo!の検索窓に表示される「サジェスト(予測変換)」がネガティブな内容(例:〇〇 ブラック、〇〇 最悪)になっていないかを確認。
- ネガティブサジェストはユーザーの印象を左右するため、サジェスト対策で非表示にしたり、ポジティブな関連ワードを育てたりする必要があります。
3. 逆SEOによる悪評の目隠し
- 検索上位に表示された悪意あるまとめサイトや誹謗中傷記事は、逆SEOで対処可能です。
- 良質なWebページを複数公開し、検索結果を押し下げることでユーザーの目に触れにくくします。
4. 初期対応のマニュアルを整備する
- 炎上の火種を発見した際の「初動対応マニュアル」を用意しておきましょう。
- 社内での連絡ルートや、外部専門機関への相談フローを明文化することが重要です。
5.ここでは簡単に「初動対応マニュアル」をご紹介します
Step 1|情報の把握(5分以内)
- SNS・掲示板・レビューサイトなどでの投稿内容をスクリーンショット&URL保存
- 事実関係を確認(自社に関係する内容か?虚偽か?)
Step 2|社内報告(10分以内)
- 即座に上長・広報責任者・法務部など関係部署へ共有
- 被害の規模・緊急性を簡潔にまとめた「緊急対応メモ」を作成
Step 3|社内対応の決定(30分以内)
- 「即時反応すべきか/静観するべきか」の判断をチームで協議
- 必要であれば、外部専門家(風評対策・法務)に相談
Step 4|発信の準備と実行(状況次第)
- 必要に応じて謝罪・訂正・説明などの公式コメント文を作成
- SNS・Webサイト・プレスリリースなどで速やかに対応発信
Step 5|拡散状況のモニタリング(随時)
- 数時間〜数日間、投稿の拡散状況とユーザーの反応を監視
- Googleサジェストや検索順位も定期チェック
いざという時に備えることが、企業の信頼を守る第一歩です。
トラブルは突然やってきますが、備えがあるだけで被害は最小限に抑えられます。
この初動マニュアルを日頃から共有・訓練し、社内全体で“守りの体制”を整えておきましょう。
「何か起きてから」ではなく、「何も起こさせない」ための準備を。